化学物質過敏症

Co-Cure-Japan

Mail Magazine ME/CFS Information, No.31, 2001.6.16




今回のメルマガは、これまでと違って翻訳情報ではなく、化学物質過敏症(MCS)に関する情報をまとめてお送りします。化学物質過敏症関連のウェブサイトは、たくさんありますが、代表的なサイトをあげておきました。リンクもたどることができますし、相談も受け付けているようです。そのほかには、MCSを診ている病院として北里研究所病院、研究報告として厚生科学研究をあげておきました。報告集の中(p43,p46)では、CFSとの関連も触れられています。MCSに関する書籍として、新しい書籍を選んであげておきました。どちらの書籍も大変分かりやすくMCSの説明がされています。

本記事は、「情報源、原因、原因物質、主な症状、診断基準 、合意基準、検査法」からなっていますが、必ずしも最新のデータではありませんし、全ての情報を網羅しているわけでもありません。もし、この記事をご覧になってMCSについてご関心をお持ちになられた場合には、ご自身でもう一度調べ、ご確認ください。また、データの利用に際しては必ず医師、または専門家とご相談ください。

今回の記事の編集においては「住まいの科学情報センター」の管理者であるAzumaさんから有益な助言を頂くことができました。ここで御礼申し上げます。



●情報源
化学物質過敏症支援センター 

住まいの科学情報センター

北里研究所病院
 北里研究所病院受診方法

厚生科学研究成果データベース(化学物質過敏症で検索してください)
文献番号:19990635
室内空気中の化学物質に関する調査研究
安藤正典(国立医薬品食品衛生研究所)
厚生科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 生活安全総合研究事業
1999(平成11)年度

参考書籍
「化学物質過敏症」
柳沢幸雄、石川哲、宮田幹夫、文芸春秋(文春新書230)
690円、ISBN4-16-660230-6

「化学物質過敏症 -忍び寄る現代病の早期発見と治療-」
宮田幹夫、保険同人者、1000円、ISBN4-8327-0404-4



●化学物質過敏症の原因
○室内空気汚染 (計74人、51.3%)
 新築・改築 51人
 防アリ・防ダニ処理 6 人
 家庭内での薬品使用 8 人
 職場での薬品・特殊化学物質 9 人
○大気汚染 18
○入れ歯 2
○家畜消毒 1
○不詳 49
○合 計 144

石川哲先生・宮田幹夫先生著「化学物質過敏症−ここまできた診断・
治療・予防法」(1997年のデータ)

出典:化学物質過敏症支援センター



●化学物質過敏症の原因物質 
化学薬品:殺虫剤、除草剤、抗菌剤、可塑剤など
有機溶剤:塗料、クリーナー、シンナー、芳香剤など
     衣料 絨毯、カーテンに含まれる防炎・可塑剤
  金属:貴金属、重金属
 その他:タバコ煙、家庭用ガス、排気ガス、大気汚染物質、医薬品

北里大学 医学部 講師 難波龍人:建築雑誌、26-27(1998)

出典:住まいの科学情報センター



●化学物質過敏症の主な症状 (全て個人差有り)
目がかすむ/まぶしい/暗く感じる/ちかちかする/ごろごろする/疲れる、視力低下、めまい、涙が出やすい

鼻が詰まる/乾く、鼻水、鼻血、鼻の奥が重い、金属のにおいがする

耳が痛い/かゆい、耳鳴り、耳が聞こえにくい、中耳炎

のどが痛い/詰まる、口やのどが乾く、口の中がただれる、食べ物の味が分かりにくい、ものを飲み込みにくい、声がかすれる

おなかが張る/圧迫感がある/痛い/けいれんする、下痢や便秘、吐き気、胸焼け、げっぷ・おならがよく出る、胃酸の分泌過多、小腸炎、大腸炎

トイレが近くなる、尿がうまく出ない、尿意を感じにくくなる、夜尿症、膀胱炎、インポテンツ、性的な衝動の低下・過剰

のぼせ、顔がほてる、汗が異常に多くなる、手足の冷え、生理不順、生理が始まる前にいらいらしたり頭痛やむくみがある、おりものが増える、陰部のかゆみ・痛み、不妊症

せき、くしゃみ、呼吸がしにくい、呼吸が短くなったり呼吸回数が多くなる、不整脈、血圧が変動しやすい、卒倒、アレルギー悪化

湿疹・じんましん・赤い斑点・にきびのような吹き出物が出やすい、むくみ

筋肉痛、肩や首がこる、関節痛

頭が痛くなる/重くなる、手足のふるえ、けいれん、鬱、躁、不眠、気分が動揺したり不安になったり精神的に不安定になる、記憶力・思考力の低下、食欲低下、いらだちやすく怒りっぽくなる

貧血、甲状腺機能障害


出典:化学物質過敏症支援センター



●日本におけるMCS診断基準
主症状
1. 持続あるいは反復する頭痛
2. 筋肉痛あるいは筋肉の不快感
3. 持続する倦怠感・疲労感
4. 関節痛

副症状
1. 偏頭痛
2. 微熱
3. 下痢・腹痛・便秘
4. 羞明・一過性の暗点
5. 集中力・思考力の低下・健忘
6. 興奮・精神不安定・不眠
7. 皮膚のかゆみ・感覚異常
8. 月経過多などの異常

検査所見(下記の検査法参照)
1. 副交感神経刺激型の瞳孔異常
2. 視覚空間周波数特性の明らかな閾値低下
3. 眼球運動の典型的な異常
4. SPECTによる大脳皮膚の明らかな機能低下
5. 誘発試験の陽性反応

診断基準
1) 主症状2項目+副症状4項目
2) 主症状1項目+副症状6項目+検査所見2項目


厚生省長期慢性疾患総合研究事業アレルギー研究班
「化学物質過敏症パンフレット」, August 5, 1997

出典:住まいの科学情報センター



●MCS合意基準(1999年)、アメリカ
1.化学物質への曝露を繰り返した場合、症状が再現性をもって現れること。
2.健康障害が慢性的であること。
3.過去に経験した曝露や、一般的には耐えられる曝露よりも低い濃度の曝
露に対して反応を示すこと。
4.原因物質を除去することによって、症状が改善または治癒すること。
5.関連性のない多種類の化学物質に対して反応が生じること。
6.症状が多種類の器官にわたること。

*上記MCS診断のための合意基準は、Nethercottらの研究(アメリカ国立労働安全衛生研究所(NIOSH)、アメリカ国立環境衛生科学研究所(NIEHS)からの補助金の一部からの研究費)から抽出された。 

出典:住まいの科学情報センター



●MCSの検査法
1.瞳孔反応検査---(自律神経機能検査)
2.眼球追従運動検査---(脳神経機能検査)
3.コントラスト感度検査---(脳神経機能検査)
4.眼調節検査---(自律神経機能検査)
5.SPECT検査---(脳の画像検査)
6.前頭部大脳皮質の機能変動検査
7.負荷試験(誘発試験)

1-3を基本として必要に応じて他の検査を行う。
また、「診断においては、問診が最も重要である」と述べられている。

出典:「化学物質過敏症」
柳沢幸雄、石川哲、宮田幹夫:文芸春秋(文春新書230)



編集:Co-Cure-Japan, Jp-Care



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