胃腸障害と慢性疲労症候群

アメリカCFIDS協会

Mail Magazine ME/CFS Information, No.49, 2002.9.30


原文:http://www.cfids.org/about-cfids/gastrointestinal-problems.asp
原題:GASTROINTESTINAL PROBLEMS AND CHRONIC FATIGUE SYNDROME
著者:CFIDS Assosiation of America



多くの慢性疲労免疫障害症候群(CFIDS)患者の方々に、吐き気、腹部痙攣、便秘や下痢もしくは便秘と下痢を交互に繰り返すといった胃腸障害が見られています。そして、これらの症状が同時に生じている場合には、過敏性腸症候群(IBS)の診断基準を満たすことになります。

IBSは潰瘍性大腸炎などの炎症性の疾患ではないため、長期間にわたる深刻な影響を及ぼすことはありません。しかし、IBSは苦痛を伴うことから、症状がひどい場合には活動が制限されるてしまいます。IBSの原因はまだ明らかになっていませんが、食品に対する過敏性やストレスによって引き起こされると考えられています。その治療は、先ず問題を引き起こす食品を特定し、食生活を改善することから始まります。

原因となる食品の特定には、一般に除外食試験(elimination diet)が用いられます。除外食試験(負荷試験食:challenge dietとも呼ばれています)とは、症状を引き起こす食品または食品添加物を特定するための方法で、症状が治まった状態が最低48時間続いてから、数日の間隔を開けて食事に一品目づつ除外していた食品を取り入れ、再度症状が現れるかどうかを調べるものです。除外食試験は、多数の食品を除外することから始まります。下記に除外品目を示しますが、これらに限るものではありません。


乳製品
グルテン(小麦、オート麦、ライ麦、大麦や、他の穀物を含みます)
赤身の肉、ランチョンミート、ホットドッグや他の加工肉
アルコール
カフェイン
柑橘系の果物や飲料、他のフルーツ飲料、苺、ドライフルーツ
チョコレート
MSG(グルタミン酸ナトリウム)、食品着色料、食用色素

他のIBSの治療法として、鎮痙薬を用いた薬物療法、ストレス管理
の訓練、代替療法などがあります。


胃腸(GI)障害の副次作用として、GIの症状を抑えるために食事を制限することによる、体重の減少があります。必要な栄養に配慮せずに食事を大幅に制限すると、直ちに栄養失調を引き起こすこともあります。多量に食事を摂ると症状が悪化することが多いため、少量の食事を一日数回に分けて摂ると良いでしょう。症状をコントロールするために、医師と相談することも大切です。また、どうしたら必要な栄養の摂取と症状のコントロールを両立させて行けるか、登録栄養士と相談するのもいいでしょう。

(訳注)登録栄養士(registered dietarian:RD)。アメリカ栄養士会が認定する資格。日本では管理栄養士にあたると思われますが、研修制度などが異なっているようです。


CFIDS患者の大多数で、望まない体重増加が生じていることが報告されています。これはほとんどの場合、カロリー摂取が増加したというよりも、むしろ活動量が減少した結果であり、病気によって、代謝や脳内化学物質が変化したために促進されたのであろうと考えられます。また、甲状腺機能の異常や薬の副作用など、他の要因も指摘されており、特にその中でも抗鬱薬やステロイドが問題となっています。現在、エアロビクスがCFIDSに及ぼす影響についての研究も行われています。CFIDSを持つ方々ができる範囲内で、無理せず活動量を増やしてゆく方法を見つけるのは、本人にとっても、医療関係者にとっても大変なことです。理学療法士や作業療法士などのリハビリテーションの専門家と相談することで、達成可能な個別のプランを作ることができるでしょう。

体重減少または体重増加を目的とした栄養補助食品は、特に下痢などのGIの症状を一部の方々に引き起こすことが知られています。そのため、これらの栄養補助食品は、症状を悪化させないように注意して摂取する必要があります。また、薬局で購入できるそのほかの栄養補助食品の多くも、症状の軽減や治癒をうたっていますが、十分に研究や検査がなされていないこともあるため、注意して摂取する必要があります。さらに、これらの製品を摂取する前に、医師や薬剤師、栄養士に相談することが賢明です。

IBSは、子供のCFIDSによく見られる症状で、しばしばCFIDS発症のサインとなります。子供にIBSが見られる場合には、両親はCFIDSで見られる他の症状にも注意を払って下さい。


IBSと栄養に関する詳しい情報は、以下のサイトで入手できます。

・Healing Well.com also provides a Web ring on IBS
・National Institutes of Health / National Digestive
 Diseases Information Clearinghouse
・Web M.D.
・American Dietetic Association
・Medicine Net.com



翻訳:Co-Cure-Japan, M.K.



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